若鯉たちの鍛錬が続く秋の宮崎・日南キャンプ。同じく、来シーズンに向けて広島で汗を流す選手がいる。先日、戦力外通告を受けた広島カープの 曽根海成 選手(29)だ。現役続行をめざし、来週のトライアウトに向け、練習を続ける日々を追った。

曽根海成 選手
「最初は電話がかかってきて、次の日までに時間、ちょっとあるじゃないですか。やめようかなとか思っていたんですよ。戦力外通告を受けて家へ帰って、『うーん、やっぱりやめようかな』みたいな…。次の日にふと朝、起きて、なんでか知らんけど『練習行こう』と思ったんですよ。マツダ(スタジアム)の室内で1人でバッティングして…。しているときに『わっ、おれ、まだ野球やりたいやん』みたいに思ったんですよ。ほんで『野球がんばろうかな』みたいな…、今はそんな感じです」

カープの秋季練習が休みだった10月30日、大野練習場(広島・廿日市市)にはこのオフにカープから戦力外通告を受けた曽根の姿がありました。

現役続行を希望している曽根は、チームが練習場を使わない時間にトライアウトを受ける準備をしています。平日のこの日は球団スタッフに手伝ってもらいながら練習ができました。

曽根海成 選手
「1人で(練習を)やるよりかはキャッチボール相手がおるだけで全然、違うんですね。なんかネットに投げていると空しくなってくるんですよ。『ナイスボール』と言ってくれるやつ、おらんみたいな…」

そんな中、曽根の挑戦を応援しようとチームメイトも練習の手伝いを買って出ます。

この日は、曽根と同じタイミングで戦力外通告を受けた 岡田明丈 と練習が休みだった後輩の 髙木翔斗 がバッティング練習につきあいます。

久しぶりに打つ “ピッチャーが投げる生きたボール” 。トライアウト前に実戦感覚を呼び覚まします。

曽根海成 選手
「岡田さん、球速いです。速いし、強い。マシンはしょせんマシンなので。人が投げた方がいい練習にはなります」

(髙木翔斗選手に)
「休みの日にわざわざ、ありがとうございます」