10月5日(土)広島 vs. ヤクルト(マツダスタジアム)

今シーズン、マツダスタジアム最多となる3万2000人が詰めかけた最終戦。「これまでのすべてを出し切りたい」という思いで 野村祐輔 が、現役最後、通算211試合めの先発マウンドに上がります。

その野村、先頭バッター・長岡秀樹 にヒットを許したものの、後続をきっちり打ち取り、2アウト。そして迎えたバッターは、セ・リーグ二冠の強打者、村上宗隆 。野村の最大の持ち味である正確無比なコントロールで2球で追い込むと、最後はチェンジアップで空振り三振。

「全てを出し切った」21球に、マツダスタジアムは大きな拍手に包まれ、野村祐輔は最後の登板を終えました。

2回からは、ドラフト3位ルーキー・滝田一希 が、初の1軍マウンドへ。いきなりノーアウト・二塁・一塁のピンチを背負いますが、7番・松本直樹 を2球で追い込むと、落ちる球で空振り三振。2軍で鍛えてきた変化球でプロ1つ目のアウトを奪い、ピンチを切り抜けます。

そのウラには、スタメン4番に抜擢されたドラフト4位ルーキー、19歳の 仲田侑仁 が、プロ初打席を迎えます。しかし、最後は変化球で泳がされ、空振り三振となります。

続く3回、プロ2年目、こちらも初出場の 内田湘大 。変化球をとらえ、プロ初打席で初ヒット。「今まで味わったことのない興奮だった」とガッツポーズ。

一方、滝田も好投を続けます。スライダー・フォーク・ストレートとさまざまな球種で三振を奪い、ヤクルト打線を封じ込めます。

そんな滝田の好投に負けじと、4回、1アウト・一塁で仲田の2打席目。第1打席で泳がされた変化球に今度は食らいつき、プロ初ヒット。「何とか1本出したかった」という仲田の一打でチャンスを広げ、このあと2点を先制します。

援護をもらった滝田は、4イニングを投げ、1失点と堂々の内容でマウンドを降ります。

滝田一希
4回 球数79 被安打2 奪三振5 失点1