8月25日(日)広島 vs. 阪神(マツダスタジアム)

練習を熱心に見つめるのは、秋山が招待したひとり親家庭の子どもたち。ことし4度目の企画ですが、2度、雨で中止。4月以来のゲーム開催となりました。

広島カープ 秋山翔吾 選手
「(招待日が)久しぶりの晴れで試合をお見せできるので、ぜひ夏休みの最後に楽しい思い出を作って帰ってほしいなと思います。親御さんの方々は本当に夏休み、お疲れさまでした。最後、声を出し切って夏休みを締めくくってもらいたいなと思います」

カード勝ち越しをかけた3戦目。阪神の先発は、“鯉キラー” の 大竹耕太郎 。ただ前回対戦で初めて土をつけたカープ打線は、1回、1アウトから2番・野間峻祥 、3番・小園と連打でチャンスを作ります。

5番・坂倉将吾 が歩き、2アウト・満塁で6番・菊池。打球は三遊間を破り、レフト前ヒット。カープが2点を先制します。

天谷宗一郎 さん
「さすがの勝負強さですよね。若い選手らが作ったチャンスをベテランがしっかりと還してくれました」
先発は、9日の今シーズン初登板で阪神相手に勝利している3年目の 森翔平 。2回まで無失点で、3回もテンポよく、2アウト。この当たりで三者凡退と思われましたが、ファーストの坂倉が送球を捕れず、内野安打に…。

さらに「このバッターで切りたかった」とくやんだ中野にヒットを許すと、3番・森下に痛恨の逆転スリーランホームランを浴びてしまいます。
打線も2回以降、大竹を攻略しきれず7対2となり、苦しい展開のカープですが、守備で流れを変えます。

7回、2アウト・2塁・1塁のピンチでキャッチャー・石原貴規 がすばやく2塁へ。自慢の強肩で2塁ランナーを刺します。

直後のラッキーセブンの攻撃。先頭は矢野。痛烈な当たりがファーストへ。ヘッドスライディングはセーフ。記録は相手のエラーでしたが、執念を見せ、出塁します。

そして、守備で強肩を見せた石原は、追い込まれながらもヒットでつなぎます。2塁・1塁のチャンスで代打は、堂林翔太 。フルカウントからの6球目でした。センター前にはじき返し、選手会長のバットで1点を返します。

天谷宗一郎 さん
「コンパクトに振ってくれました。勝負どころで堂林選手が活躍してくれることによって選手層の幅が広がったと思います」
その後、野間の内野ゴロで3点差として得点圏打率3割を超える小園。150キロを打ち返し、しぶとくセンター前に。これで2点差。

天谷宗一郎 さん
「執念ですね。ナイスバッティングです」
なおも一発出れば同点…。打席には前の試合のヒーロー、4番・末包でしたが、打球は内野ゴロ。追いつくことはできませんでした。新井監督は「最後まであきらめない、いい攻撃ができた。来週につながる」と前を向いていました。(8カードぶりの負け越し 広島 5-7 阪神)

◇ ◇ ◇
青山高治 キャスター
阪神に負け越しはしましたけど、2位・巨人、3位・阪神との対戦だった先週、3勝3敗ということになっています。
RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
プラス、この優勝争いをしている中で若い選手たちがしっかりと自分のプレーをしている。もちろん、結果が出ない選手は、ここで得たものって、すごくかけがえのないものだと思うんです。新井監督が言う「戦いながら成長している」っていう選手がたくさんいることを感じます。

青山高治 キャスター
また、ベテラン、秋山選手や菊池選手が “背中を見せています” 。
天谷宗一郎 さん
そうですね。若い選手・中堅・ベテランと、チームがいい形でかみ合っているなっていうふうに思いますし、チーム自慢の投手陣も本当に安定しているなっていうふうに思います。
田村友里 キャスター
負けた試合もかなりしっかりチャンスを最後まで作っているなっていう印象でした。
天谷宗一郎 さん
このままズルズルとかではなくて、最後の最後まであきらめない姿勢を見せてくれていますし、新井監督も「今週につながる」って言っているのも、まさに本当にそういった3連戦だったと思います。
青山高治 キャスター
巨人との首位攻防もあったので、“もう、ヤマ場” みたいな感じの先週でしたけど、新井監督の中では “まだ先” なんですね。
天谷宗一郎 さん
まだ先です。どこでギアを上げてくるのか、ちょっと楽しみです。
青山高治 キャスター
順位を見てみましょう。

田村友里 キャスター
1位ですね。「M」が待ち遠しい…、いつ着くか。
青山高治 キャスター
これがまた、ちょっとややこしいんですけど。でも実際、選手たちはそんなにマジックは気にならない?
天谷宗一郎 さん
そうですね。そんなに気にして戦っている選手は少ないと思います。少ないというか、ほとんどいないと思います。
青山高治 キャスター
ファンの方が先に心のマジックがね…