国土交通省は2日、全国の都市部を走る鉄道の最も混む時間帯・区間における2023年度の混雑率調査結果を公表し、広電宮島線が全国で2番目に混んでいることがわかりました。

広電宮島線は、広島市西区の広電西広島駅から廿日市市の広電宮島口駅までを結ぶ全長約16キロの路線です。

国土交通省の調査では、広電宮島線のなかで午前7時台の東高須から広電西広島までの区間が最も混むとされています。2023年度の調査では、同区間の輸送力(乗車定員×列車本数)が2550人となっているのに対し、輸送人員(乗客数)は4194人で、混雑率は164%でした。

去年の同区間の混雑率は140%で、1年間で24%増加しています。輸送力は300人増えているものの、乗客数が約1000人増えたことにより、混雑率が高まりました。

■混雑率の高い鉄道路線 全国ワースト3(2023年度)
・日暮里・舎人ライナー 赤土小学校前→西日暮里
  171%(午前7:30~8:30)
・広島電鉄宮島線 東高須→広電西広島
  164%(午前7:00~7:59)
・東京メトロ日比谷線 三ノ輪→入谷
  162%(午前7:50~8:50)

■広島都市圏の鉄道混雑率(2023年度)
・広電宮島線 東高須→広電西広島
  164% 前年比+24%(午前7:00~7:59)
・アストラムライン 牛田→白島
  120% 前年比+1%(午前7:45~8:45)
・JR山陽線 西条→広島
  93% 前年比-2%(午前7:30~8:30)
・JR山陽線 岩国→広島
  91% 前年比+1%(午前7:30~8:30)
・JR呉線 広→広島
  90% 前年比+2%(午前7:30~8:30)
・JR芸備線 志和口→広島
  76% 前年比-11%(午前7:30~8:30)
・JR可部線 可部→広島
  118% 前年比-4%(午前7:30~8:30)

■混雑率の目安
・100%:座席につくか、座席前の吊革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる。
・150%:肩が触れ合わない程度。ドア付近の人が多くなる。
・180%:肩が触れ合い、やや圧迫感がある。ドア付近の人は窮屈となり、体の向きを変えるのが困難となる。
・200%:体が触れ合い、相当圧迫感がある。ドア付近の人は身動きがとれない。