依頼主に寄り添う「こだわり」
キャロル・スレッドワークスのエプロンは、どれも依頼主の働き方に寄り添っている。生地の種類、ポケットの位置、形。細部にまで、職人としてのこだわりが詰まっている。
例えば、職人やキャンプ愛好家のために、燃えにくい生地で作るベスト。工具入れがサイドに設けられているのには、明確な理由がある。
「お腹側に(工具入れが)くると、しゃがんだ時に刺さったりするんですね。なのでサイドにつけて、しゃがんでも当たらないように位置を変えたりとか」
そして美容師向けのエプロンには、一見不思議な仕様がある。手を下ろした位置にあるポケットが、下側も開くように作られているのだ。
「美容師さんは髪の毛がポケットの中にすごく入るみたいなので、下側を開けて中から出せるようにしたり」
それぞれの職業には、それぞれの “困りごと” がある。原さんは依頼主の声に耳を傾け、その声を形にしていく。
「お客さんが持ってこられるアイデアが本当にすごい。自分もそれに答えていって、“あ、これもできる、これもできる” と、お互いにレベルアップしていってるような感じで」
「結果、一度も同じエプロンを作ったことはない」











