就航に向けて8日、始まった新しいホーバークラフト1番船の操縦訓練。初日から、船体が大分空港のガードレールに接触する事故が起きました。
【写真を見る】「操縦ミスが事故原因」運航会社が謝罪 新ホーバークラフト1番船が訓練初日に事故 大分
(JNN記者団・福岡公陽カメラマン)「大分空港上空です。ホーバークラフト後方にブルーシートがかけられていて、ガードレールが折れ曲がっているのがわかります」
運航会社によりますと、8日午前7時過ぎ、大分空港に隣接する発着場で、ホーバークラフトの1番船が専用道路のガードレールに接触。乗っていた操縦士2人にけがはありませんでしたが、船体後方の一部が破損しました。

(吉田キャスター)「滑走路と海を隔てる壁の上部が白く傷ついています。その壁の下の方、白い部品とみられるものも落ちています」
事故現場では、ガードレール手前の岸壁に大きなキズが入り、破損した部品が散乱しています。
(糸永記者)「今、ホーバーの大きなプロペラが動き出しました。これから初めてとなる訓練が始まります」
8日午前6時20分ごろ、1番船が西大分地区の発着場を出港しました。その45分後に事故は発生。今年度中の就航に向けて操縦士の訓練が始まったばかりでした。
(大分第一ホーバードライブ・小田典史社長)「深くお詫び申し上げます」

運航会社の「大分第一ホーバードライブ」は会見を開き、事故の原因について「操縦ミス」と説明しました。
(小田典史社長)「操縦士の目視でガードレールが見えたので、船を左に行こうとラダー(舵)を扱ったところ、後ろに推進力があるので、後ろが前に出てきた」
ガードレールの先端と右舷後方が接触。リフトファンの支柱や船体を浮き上がらせる「スカート」といわれる部分、舵の一部が破損したということです。修理については今後、造船会社が破損状況などを詳しく調査します。
(大分第一ホーバードライブ・小田典史社長)「研修を受けた人間でも事故を起こしてしまうという意味では難しい乗り物だと思うので、さらに安全運航に向けた研修・教育を進めていく」
こうしたなか、2番船の「Banri」が8日到着。大分第一ホーバードライブは予定通り、今年度中の就航を目指したい考えですが、事故を受けて船体の修理の規模や操縦士の訓練計画次第で、スケジュールに影響がでる可能性があります。
佐藤知事コメント
操船訓練が始まってすぐの事故であり、県としても状況を正確に把握していきたいと考えています。今後、運航事業者である大分第一ホーバードライブが、造船事業者であるグリフォン社と修理について協議すると聞いており、事故の影響が船体に残ることのないよう最大限の注意を払っていきます。本日2番船が到着したこともあり、引き続き運航事業者の今後のトレーニングの進捗を見守りたいと考えています。これまで以上に安全運航を第一に考え、大分第一ホーバードライブとともに、ホーバークラフトの運航開始に向けた準備に取り組んでいきます。