見えにくい国民負担「社会保険料」上昇という日本の歪み

日本の社会保障は税金以外に医療保険などの保険料収入で賄われています。税金と社会保険料を合わせた「国民負担率」の国際比較を見ると、日本の立ち位置がより明確になります。

高福祉・高負担(北欧・フランスなど):
負担率60%以上。国が手厚く面倒を見る分、負担も大きい。

低福祉・低負担(アメリカなど):
負担率30%程度。いわゆる「小さな政府」

中福祉・中負担(日本・イギリス・ドイツ):
負担率45〜50%前後。その中間に位置する。

しかし、日本には特有の根深い問題があります。それは、選挙への影響を恐れる政治家と国民の強い抵抗感から「税金(増税)」の議論から逃げ続け、その代わりに「社会保険料」を上げ続けてきた点です。

社会保険料は国会での審議を経ずに、厚生労働省などの算定によって自動的に料率が改定されるものも多いため、国民にとって「負担増が見えにくい」という特徴があります。

年収500万円の人は毎年70万円余りの社会保険を支払っていると言われており、特に現役の若い世代は、将来受ける給付の期待値に比べて極めて高い保険料を現時点で支払うことになり、生活費が大きく圧迫されるという深刻な歪みが生まれています。