一方、大分市のカメラ専門店でも平成レトロの波が訪れているといいます。
タカチホカメラ府内店 佐藤海誠さん:
「今一番売れている商品は、こちらの『写ルンです』。いまどきなエモい雰囲気を楽しめる使い捨てカメラです」

高性能なスマートフォンカメラとは違い、フィルムならではの淡くノスタルジックな風合いの写真が若者の心をつかんでいます。この店では、修学旅行の思い出作りのために購入する中高生も多く、1週間で50台ほど売れることもあるそうです。
また、2000年代初期のデジタルカメラも画素数の低さが独特の描写となり、人気を集めています。

平成レトロ研究家 山下メロさん:
「手間をかけて何かを手に入れること、その体験に不便さの価値があるっていうことに気づき、心が動く。時々は懐かしんでノスタルジックな感情に浸るっていうのも良いことだと思うので、平成レトロブームがそういう機会になっていったらと思います」
当時を知る世代には懐かしく、知らない若者には新鮮に映る”平成レトロ”。その魅力は世代の垣根を越え、多くの人々を惹きつけています。