燃料費の高騰などで学生が取り組むボランティアが苦境に立たされています。大分工業高等専門学校は20年以上続けている、使われなくなった足踏みミシンを海外に届ける活動に支援を呼び掛けています。

かつては家庭の必需品だった足踏みミシン。大分高専では学生がボランティアで、古い機械を修理し、東南アジアの電気の届かない地域に贈る活動を続けています。

(足踏みミシンボランティア部・高野日彩部長)「私たちが修理したミシンを使って生計を立てているという話を聞いて、私たちの活動が役に立っていると思う」

高野日彩部長

日本で使われなくなったミシンは海外で蘇ります。電気の供給が不安定な地域では足踏みミシンが重宝されます。学生たちは年1回、現地で修理などの活動をしています

倉庫に保管されているのは修理が終わり、すぐにでも現地で使える足踏みミシンですが、燃料費高騰による輸送コストの増加で、100台が送られないまま残されています。

学生が修理した足踏みミシン

(大分工業高等専門学校 技術職員・藤田明日香さん)「輸送費と渡航費ともに高騰していて、この活動を続けていくには資金面で難しいところが出てきた」

これまでに寄贈したミシンはおよそ360台で、学生の活動は貧困家庭の経済的自立を支える一助となっています。渡航費はコロナ禍前に比べ倍近くにあがり、学生のアルバイトだけでは賄えなくなり、今回初めてクラウドファンディングを立ち上げました。

目標金額は300万円で寄せられた善意は輸送費や渡航費などに充てることにしています。

(高野日彩部長)「実際にフィリピンに行って、今私たちが学校に行けたり、家でご飯を食べたりできているのは、当たり前ではないと思いました」

(田中里緒副部長)「たくさんの人を助けてきた活動で、これからもずっと続けたいと思っているので、支援をお願いしたい」

大分高専の足踏みミシンボランティアのクラウドファンディングは7月18日まで受け付けています。