難病の筋ジストロフィーと闘いながら詩を作り続け、去年亡くなった男性の詩集が、大分県臼杵市の小学生に贈られました。

3歳で筋ジストロフィーを発症した芦刈昌信さん。闘病生活の苦しみを詩にぶつけるようになり、去年1月、46歳で亡くなるまでに多くの作品を創作しました。

故・芦刈昌信さん

芦刈さんの地元、臼杵市野津町にある南野津小学校では4年生と5年生が総合的な学習で詩や文章から命の尊さを学びました。15日は芦刈さんを支えてきた足立晴美さんが学校を訪れ、児童に詩集が贈られました。

(南野津小学校・佐藤久彰先生)「野津というつながりの中で子どもたちに芦刈さんから何か学ぶものないかと、ともに学習していけたらいいなとの思いでこの学習に取り組むことにしました」

芦刈さんの前向きな姿勢は子どもたちに生きる力を届けています。

(児童)「生きるのがどういうことかを学んだし、人と人との協力というのも学べたと思います」「芦刈さんの本を悩んだときに読みたいと思いました」

(南野津小学校・佐藤久彰先生)「私が一番心に残っているのは『選ばれる命なんてない』という言葉です。誰でも幸せに生きる権利がある。児童たちにはそういった芦刈さんの思いや言葉をまたプラスにして成長していってほしい」

芦刈さんが残した勇気の種が地元の子どもたちの心に息づいています。