能登半島地震の発生から一週間が経ちました。8日午後2時現在、石川県での死者は168人、安否不明者は323人になっています。
先週、現地を訪れた日本防災士会の旭 芳郎さんに、現地の状況について話を伺いました。

日本防災士会 長崎県支部 旭芳郎 顧問:
「絶対、毎日 要るのはトイレなんですね。トイレの問題っていうのがちょっと大変なんですよ。使い捨て型の簡易トイレを送ることも考えておく必要があるんじゃないかなと」
道路寸断が支援物資 輸送の大きなネックに


日本防災士会 長崎県支部 顧問の旭芳郎さんは、被災地の支援調整の一環で、発生4日目に、石川県の金沢市に入りました。
日本防災士会 長崎県支部 旭芳郎顧問:
現地がほとんど停電、断水とそういう状況の中に皆さん生活をされています。
避難所に行かれた人たちはある程度、役所の方で対応してくれますけども、“在宅避難”が圧倒的に多いですよね。
“避難所”にいらっしゃるのは、基本『家がどうしようもなくて住めない』という人たちです。
“在宅避難”は、圧倒的に水も、水道もない、電気もないという中で、どうやって暮らしていくかということになっている。だから(被災地に)水を持っていったときは本当に喜ばれました。




旭さんによれば、金沢市から能登半島の輪島まで100キロメートル以上の距離があるにもかかわらず、道路が寸断されているため、支援物資の輸送が進んでいないといいます。
日本防災士会 長崎県支部 旭芳郎顧問:
道がほとんど1本しか使えないような状況ですね。国道249号が ひび割れだらけなんですよ。だからもう無理やりにみんな走ってるっていう感じで。
割れたり、ひびが入ったり片側車線になったりしてるところを、もう強引に走っている(状態)道路が繋がってないってのが一番のネックだと思います。
物資は“必要なタイミング”で すぐに送れる体制を整えておく

長崎県に住む私たちが、被災地のために今できることは、現地に行くことでも、物資を送ることでもなく「現地の生活を想像しながら必要になるであろう物資を集めておくこと」だと、旭さんは話します。
日本防災士会 長崎県支部 旭芳郎顧問:
“個別支援”が必要になったときに(必要な物資を)送れる体制を(整えておく)今から、自分たちが住んでいる地域で、まずストックをしておく、集めておく。
そして“欲しいです”と言われたときに、即、送れる体制を作っておくということが大事かと思います。
ありとあらゆる物がすべてがダメになったり、なくなったりという前提で考えれば、大体、何が今から何が必要になってくるのかなという想像力が“個別支援”に対しては大事になってくるのかなと思う。