20歳の若者が生まれた20年前、長崎ではどんなことがあったのかまとめました。2003年4月2日から翌2004年4月1日までの主な出来事です。

2003年4月12日、大型客船ダイヤモンドプリンセスの進水式が行われました。客船「ダイヤモンドプリンセス」は三菱長崎造船所で当初、2番船「サファイアプリンセス」として建造されていましたが、先に引き渡す予定だった1番船の「旧ダイヤモンドプリンセス」が前年の2002年10月に火災で損傷したため、名前を入れ替え、建造をすすめていました。

一方、火災に遭った旧ダイヤモンドプリンセスは新「サファイヤプリンセス」として、この年の9月15日、2度目の進水式を迎えました。
両姉妹船は、コロナ禍を経て、現在もクルーズ船として世界の海で活躍しています。

4月19日、さだまさしさんが長崎の平和の発信拠点として建設を呼びかけていた「ナガサキピースミュージアム」が開館。落成式が行われました。
さだまさしさんは「原爆のことも知らない、ここが被爆地であるということも知らない、ただ本当にのんびり遊びに来た人たちに、平和ゾーンを見つめ直してもらうゲートみたいなものになりたい」と語りました。

7月2日、長崎市で、当時4歳の男の子が当時12歳の中学1年の少年に誘拐され 殺害されるという痛ましい事件が発生しました。

7月5日、原爆で犠牲となった人たちを追悼するために国が建設した長崎原爆死没者追悼平和祈念館がオープン。

被爆者の故・山口仙二さんは「原爆によって亡くなられた一人一人の死没者の思いを伝えていくことができると確信致します」と話しました。

祈念館では遺影や手記など、死没者に関する資料も収集、保存されていて、現在も平和発信の拠点となっています。

7月18日、諫早市のJR長崎本線で、特急かもめが脱線・横転し、多数の乗客らがけがをした事故が発生。線路脇の斜面からの落石に衝突したことが脱線の原因でした。

この年の夏、長崎で初めてのインターハイ(全国高等学校総合体育大会)が開催され、約6万人の選手団を迎え、約1か月間の熱い戦いが繰り広げられました。

大会は「ゆめ総体」と名付けられ、7月28日、総合開会式が、長崎市のかきどまり陸上競技場で行われ、全国の高校生アスリートら1万9,000人が参加しました。
長崎県勢はバレーボール男女やサッカー、ソフトボール男子など多くの競技で優勝し、過去最高の成績を上げました。