「核兵器のない世界」の実現を目指す「国際賢人会議」の第3回会合が、8日から長崎市で開かれます。開会を前に、核兵器保有国や非保有国の委員らが一堂に会し被爆地・長崎の実相に触れています。

核兵器国と非核兵器国双方の委員が、それぞれの国の立場を超え、「核兵器のない世界」に向けた具体的な道筋を議論する国際賢人会議。8日午後からの開会を前に、委員11人が被爆地・長崎について理解を深めるため、関係個所をめぐりました。

献花のため訪れた平和公園では、鈴木長崎市長が委員に長崎原爆の概要や平和祈念像についての説明を行いました。
鈴木史朗長崎市長
「被爆地長崎からですね、核兵器の脅威・核兵器の非人道性をですね、しっかりと発信していただき、それを今後の核兵器廃絶の議論の加速化につなげていただきたい。そのための実り多き議論が今回の国際賢人会議で行われることを期待しています」
つづいて、委員らは長崎原爆資料館を、井上館長の案内のもと視察。被爆の実相に触れました。

また、委員らは18歳の時、爆心地から1.8キロで被爆した築城昭平さんによる英語の被爆講話や長崎の被爆者団体の代表らと対話したほか、若者を中心とした市民団体の代表との意見交換なども行いました。

午後からは、2人の委員が合流して開会セッションが行われ、議論が始まります。
会議には委員とは別に、被爆地長崎の有識者として医師で被爆者の朝長万左男さんも参加し、明日までのすべての議論に加わる予定です。