オーストラリア海軍のフリゲート艦が 日本のEEZ内で中国海軍の駆逐艦から海中ソナー(音波探知機)の照射を受け、潜水作業中だったダイバーが負傷した問題。
軍事の専門家は「ソナー音波の人体への照射は大変危険な行為」と指摘します。

今月15日から長崎県佐世保市に寄港しているオーストラリア海軍のフリゲート艦「トゥーンバ」は、先月下旬から 日本のEEZ(排他的経済水域)内で “北朝鮮の船舶への警戒監視活動”にあたっていました。
オーストラリア政府によりますと、今月14日、スクリューに絡まった漁網を取り除くためダイバーが海中で作業をしていたところ、中国海軍の駆逐艦が接近してソナーを作動し、海中にいた複数のダイバーが音波を浴びて軽傷を負いました。

「トゥーンバ」は潜水作業中であることを周囲に無線で知らせるなどの対応をとっていたということで、オーストラリア政府は中国政府に対し「深刻な懸念」を表明しています。
ソナーは音波を使って潜水艦を探す装置ですが、鯨などへの悪影響も指摘されています。
軍事の専門家は「海中の人が ソナー音波を直接浴びると、耳だけでなく体のさまざまな器官に影響がある」として「今回の中国艦船の行動は大変危険な行為」と指摘しています。