長崎大学の核兵器廃絶研究センター(レクナ)の調査で、世界の核弾頭の数は去年より減ったものの、実質的には核軍縮が進んでいない現状が明らかになりました。


世界の核情勢を研究している長崎大学のレクナによりますと、アメリカやロシアなど世界9か国が保有する核弾頭の数は、今月時点で1万2千720発と推計され、前の年より410発減少しました。


一方で、部隊に配備されるなど「現役」の軍用核弾頭の数は、過去4年間でみるとアメリカがほぼ横ばい、ロシアは129発増加していることから、レクナでは実質的には核軍縮は進んでいないと指摘しています。


さらにレクナでは、ロシアのウクライナ侵攻で核兵器使用のリスクが高まったことで、今後は世界中で核兵器の配備を含めた軍拡の動きが続くと分析しています。