被爆体験者らでつくる長崎被爆地域拡大協議会の峰 松巳(みね まつみ)会長が、今月24日、急性心筋梗塞のため長崎市内の自宅で亡くなりました。96才でした。

峰松巳さんは原爆が投下された当時、陸軍航空隊員として諫早市におり、兄弟10人を含む家族は爆心地から10.3キロの長崎市深堀町にいました。

兄弟のうち4人は原爆後、早くに亡くなったほか、後に白血病で亡くなった弟は医師から「原爆症」だと言われましたが、深堀町は “被爆未指定地域” のため家族全員、被爆者とは認められませんでした。

峰さんは深堀町の自治会長を務めながら 被爆地域の是正拡大を求める運動の先頭に立ち、2001年に発足した『長崎被爆地域拡大連絡会』では世話人代表の1人を、また2010年に発足した長崎被爆地域拡大協議会では会長を務めました。

協議会の事務局長 山本誠一さんは「被爆者と認められない家族や地域の人々の苦しみに寄り添い、先頭に立って訴えてくれた。あれほど献身的になれる人は後にも先にもいないと思う」と峰さんの功績を称えました。

葬儀は家族葬で執り行われたということです。