今年10月、94歳で亡くなった被爆者で漫画家の西山 進さん。
生前は40年以上、爆被害者団体の月刊紙に、4コマ漫画「おり鶴さん」を連載し、反戦・反核への思いを伝えてきました。
その思いを引き継ぐ講話が長崎市で8日、行われました。

家族・交流証言者 調 仁美さん:
「重たい機械の下敷きになった少女を見つけ、引き出そうとしましたが、びくともしませんでした。救援隊といっても、僕たちはどうすることもできませんでした」

被爆者の体験や思いを語り継ぐ長崎平和推進協会の家族・交流証言の定期講話は、8日で92回を数えました。

被爆2世の調 仁美さんが伝えるのは、今年10月、94歳で亡くなり、長年、漫画で反戦・反核を訴えた西山 進さんの体験です。

17歳で被爆し、救援隊として爆心地で見た惨状です。

大阪から来た人:
「遺志を継いではる方がお話ししてくれはったので、ちゃんと伝わってきました」

調 仁美さん:
「語りを残したいっていう人と、それを語り継ぎたいっていう方がやっぱり同じくらい出てきて、一つでも多くの証言が残っていくことを願いますね」

戦争・被爆体験者が減る中、二度と戦争をさせない、核兵器を使わせないための取り組みが続きます。