天皇皇后両陛下は14日、長崎県佐世保市で行われた『ながさきピース文化祭』開会式に御臨席し、天皇陛下がおことばを述べられました。以下は陛下のおことば全文です。

おことば全文

「第40回国民文化祭、第25回全国障害者芸術・文化祭『ながさきピース文化祭2025』の開会式に、皆さんと共に出席できることをうれしく思います」

「古代から日本と大陸との懸け橋であった長崎は、江戸時代には日本で唯一西洋に開かれた窓口として異国の様々な文化を受け入れながら、独自の文化を育んできました」

「今年、被爆80年という節目を迎えたこの長崎の地で、全国各地で様々な文化芸術活動に取り組まれている方々を迎え、国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭を開催されることは大変意義深く、関係者の皆さんの尽力に対し、心から敬意を表します」

「今大会の『ながさきピース文化祭2025』という統一名称には、文化で生まれる交流で平和を育み、文化芸術を通して、平和を長崎から国内外へ発信しようという想いが込められていると聞きます。大会中は、県内各地域の特色を活かしながら、長い歴史の中で培われてきた独自の伝統や文化の魅力、更には平和の尊さを発信するとともに、障害のある方もない方も、世代や地域を超えて交流し、共に楽しみ、平和への願いや感動を分かち合えるような催しが実施されると聞いています」

「このような取組が、地域で守り育ててきた伝統や文化の魅力を再認識する機会となり、文化芸術活動の裾野を広げるとともに、新しい文化を生み出す活力につながっていくことを期待しています。『ながさきピース文化祭2025』が、文化芸術の更なる発展と平和への願いの高まりにつながる大きな成果を収めることを希望し、挨拶といたします」