15日の精霊流しを前に、長崎県島原市では初盆の家に贈られた切子灯籠を精霊船に飾り付ける作業が始まっています。

島原で初盆の家に親族などから贈られる切子灯籠。
白と青を基調とした和紙で作られ、多面体の火袋に装飾が施されています。
父親の初盆を迎えた園田家には、今年1月に亡くなった茂幸さんのため、40個近くの切子灯籠が届きました。

園田雅彦さん:
「準備は最初3列目までしてたんですけど。まさかここまでとは…急遽追加して」
園田家では13日、精霊船に飾りつけるため灯籠を葬祭会社に手渡しました。
園田雅彦さん:
「僕も船を担ぐ予定なんで元気よく送り出してあげたいと思います」

明治42年創業のマルイチ葬祭では、切子灯籠や精霊船を製作しています。各家庭で飾られた切子灯籠をもやい船に取り付ける作業が進んでいます。伝統的な飾り付けにアルバイトも「難しい、難しい」と言いながら、悪戦苦闘です。
マルイチ葬祭では今年、およそ5千個の切子灯籠を船に載せる予定です。

山下文敏さん:
「みんな一生懸命、15日に流せるようにやってるんですけどね。電気じゃなくしてろうそくでつけるから火も気を付けてずっとつけてるんですよね」

切子灯籠が飾られた精霊船は15日の夜、有明海に流されます。