野生のカワウソの生息が確認された長崎県対馬市で、カワウソの保全に関する交流会が開かれました。

日本アジアカワウソ保全協会 佐々木浩理事長:
「2017年にカワウソが何もしないのに(対馬に)やってきてくれた。ヤマネコと並んでカワウソを資源とすることができる」

日本では絶滅したとされていた野生のカワウソですが、長崎県対馬市で2017年に確認され、後に韓国から渡ってきたとみられる「ユーラシアカワウソ」と判明しました。

かつて日本各地に生息していた「二ホンカワウソ」ではありませんでしたが、カワウソの保全が自然環境の改善に繋がると調査・研究が進められています。交流会には環境省の職員やオランダ・韓国の専門家らが参加しました。

カワウソステーション財団 アディ・ディ・ジョン博士:
「我々はカワウソのことを『水界生態系の大使』と呼んでいます。カワウソのために環境を良くすることは、人々や地球の利益にもなる」
対馬市では去年2月にも新たにカワウソのフンが見つかり、カワウソが継続的に生息していると考えられています。

日本アジアカワウソ保全協会 佐々木浩理事長:
「カワウソが復活できるのは対馬しかない。日本で唯一ここだけしかない。だからそれを大事にしていただきたい」

会では環境保全や生態の理解を進めるため、カワウソが食料を確保する沿岸の磯焼けなど解決すべき課題も共有されました。