被爆80年の平和祈念式典で長崎市長が世界に発信する「平和宣言」の骨子が1日に発表されました。

被爆者や有識者らによって内容が検討されてきた今年の「平和宣言文」

宣言では、核戦争突入への危機感を示し、紛争中の国や地域に対し、名指しはせず即時停戦を訴えます。すべての国の指導者に向けては、法の支配の再建とともに、核兵器廃絶への具体的道筋を示すよう求めます。

また、被爆者として国連で初めて演説した故・山口仙二さんの言葉を引用し、再び被爆者をつくってはならないと訴えるほか、日本被団協のノーベル平和賞受賞についても触れ、市民社会に対し、対話や交流から信頼を築き、平和をつくる力に変えていこうと呼びかけます。

鈴木史朗長崎市長「人種や国境を越えた『地球市民』の観点こそが、分断を乗り越える原動力になるということを世界中の人たちに訴えたい」

今月9日の式典には、過去最多となる101の国・地域と、EUが参列の意向を示していて、市は、警備スタッフを去年よりおよそ40人増やし対応します。市によりますと、およそ千席の一般参列席に対し、1651人の申し込みがあり、今年初めて抽選が行われたということです。