V・ファーレン長崎。しばらく試合から離れていた長崎の王、フアンマのゴールに全サポーターが涙しました。
明治安田J2リーグ、16日に行われた第5節。ホームで徳島との対戦でした。外国籍選手の出場枠から漏れ、開幕からベンチ外が続いていたフアンマ。「移籍の噂」も浮上した直後の試合で出番が回ってきました。
下平隆宏監督:
「たぶんこれツッコまれるなと思っていましたけど、報道が出たりもしたので、それはそれであまり関係なくフアンマの実力で(試合に出した)フアンマが入ればスタジアムの雰囲気がそれだけで変わるからと話を(チームに)して、その通りやってくれる男はすごいなと思います」
0対0で迎えた後半25分でした。今シーズン初出場のフアンマがスタジアムを感動の渦に巻き込むゴールを決めます。
フアンマ選手:
「きょう決勝点を決められたのは本当に特別なことで、スタジアムに入ったときからスペイン国旗や自分のユニフォームを掲げてくれる人、自分の名前を大きな声で呼んでくれる人たちの前であの瞬間を一緒に迎えられたのは幸せに思います」
フアンマの決勝ゴールでV・ファーレンは1対0の勝利。3位に浮上しました。
下平隆宏監督:
「ちょっとね、ドラマチック過ぎますよね本当に、感動しました」「もともと(フアンマは)気性が荒い起伏が激しい性格もあって、今まではチームの中心で、王様のような扱いを受けていたところからメンバーを外れた中では、少しチームプレーにふさわしくない態度があったのも事実です、ただそこから彼もそういう行動がチームのためにならない、自分のためにもならないと、彼自身も成長して気持ち・メンタル面をしっかり整えて今シーズンはやってくれていて」
試合後のインタビュー中には、フアンマと一心同体、苦楽を共にしてきた通訳の小澤さんが涙ぐむ場面も。
小澤さんに言葉をかけるフアンマ
「難しかったよなこの期間…お前は知ってるもんな、本当に苦しかったって」
調子を上げるため、フアンマは全体練習のあとにも小澤さんと2人でグラウンドを走っていたそうです。
フアンマ選手:
「難しい時間を過ごしてきたんですけど、これはサッカーではよくあることで、人生でも同じだと思っていて、自分は下を向くことはなかったですし、この状況を覆そうという思いだけでやってきた、長崎のサポーターが自分に大きな愛情を与えてくれたから下を向かずに毎日やれたので、きょうのゴールは彼らに全てを捧げたいと思っています、妻も自分と同じように苦しい時間を一緒に過ごして乗り越えるために戦ってくれたので近くにいてくれたみんなに感謝を伝えたいです」
フアンマ選手はおととし26ゴールでJ2の得点王。去年は10ゴールを挙げるも今季はベンチ外が続いていました。移籍の噂もあった中での決勝ゴール。
V・ファーレンは3位、5試合終わって3勝2分けの勝ち点「11」。次もホーム戦、ピーススタジアムでは昨シーズンからリーグ戦6試合全勝中。今度の日曜日に秋田と対戦します。

  






