長崎県佐々町の古庄剛町長ら3人が官製談合などの疑いで逮捕されてから15日で1週間です。関係者への取材で、古庄容疑者が容疑を認めており、辞職の意向を示していることが分かりました。警察では、古庄容疑者がこれまでも情報漏洩を繰り返していたとみて捜査しています。
住民は「ありえない」
この事件は、長崎県佐々町長の古庄剛容疑者が2024年7月に行われた町発注の公共工事の指名競争入札で、最低制限価格に近い金額を業者側に漏らし落札させた疑いで逮捕・送検されたものです。

佐々町民:
「いやーあり得ないと思いますね」
「残念としか言いようがありません、がっかりです本当もう」
「今どきまだ談合があっているのかーしかも町長がしたっていうことでショックではありますよね」

官製談合の疑いがかかっている入札には、7つの企業が参加。「最低制限価格」は1657万3300円でした。
「最低制限価格」は、工事の品質を確保するため設定されるラインで、価格を下回る金額で入札した業者は失格になります。工事を落札した「山龍」の入札金額は1659万円。その差は1万6700円でした。
最低制限価格どうやって決めた?
町などによりますと「最低制限価格」は町長、建設課長、建設課長補佐の3人が立ち会いのもと、町長室で入札のおよそ1時間前に決められていました。

警察では、入札までの1時間に、古庄容疑者が山口容疑者に最低制限価格に近い金額を電話で教え、山口容疑者が落札業者の木田容疑者へ伝えたとみています。
捜査関係者によりますと、古庄容疑者と山口容疑者は古くからの知人関係。これまでも繰り返し最低制限価格の漏洩を行っていたとみられており、警察が実態解明を進めています。
町長辞職の意向

関係者によりますと、古庄容疑者は町長を辞職する意向を示しているということで、容疑を認めていることも新たに分かりました。
佐々町では、任期満了に伴う町長選挙が今年6月に予定されています。古庄容疑者の辞職の時期によっては、町長選挙が前倒しで実施される可能性もあるということです。