「きれいな手と替えてくれると言っても…」

そして、もう一人。涙に声を詰まらせながら語ってくれた言葉が忘れられないという被爆者・平田みち子さん。

原爆をテーマにした自由律俳句を残した松尾あつゆきさんの娘で、母と、3人の弟妹を原爆で亡くしました。

NBC長崎放送 元記者・舩山 忠弘 さん:
「平田さんは、三菱兵器茂里町工場で被爆されたんですよね。腕にひどいケロイドがあった。そのケロイドを見つめながらね、涙をこぼしながら話されたことが僕は印象に残っていますね」

故 平田 みち子 さん:
「自分の腕にもこれ、死ぬまで消えることのない傷跡を残していますけど、この傷にしましても、今になったら捨てきらないですね」
「もうきれいな手と替えてくれると言っても、なんかもう替えきらないです」

原爆によって家族を奪われ、自らも生死を彷徨い、学問を諦め、結婚生活もうまくいかず、女手一つで3人の子を育て、耐え抜いた人生でした。

NBC 元記者・舩山 忠弘 さん:
「(平田さんは)このケロイドと共に、自分は戦後ずっと背負って生きてきたと。だからこのケロイドと共に死にたい、という意味だったと思います」








