来月行われる自民党総裁選に出馬しないことを表明した岸田総理大臣。長崎の被爆者からは、任期中に被爆体験者問題の政治的解決を求める声が聞かれました。



14日、緊急で行った会見で岸田総理は、派閥の裏金事件をめぐり「私が身を引くことでけじめをつける」などと話し来月の自民党総裁選への不出馬を表明しました。

自民党長崎県連はー。



(自民党長崎県連前田哲也幹事長)

「お盆の前のタイミングでこういった表明があるというのが正直驚きました。党としてのけじめをつける、また総裁選に向けてってことで今決断したってことは、すこぶる潔い決断をされたんだなと思いました。どういった候補者が日本を託せるのか、わが党のかじ取りを任せられるのかということをしっかり見極めながらですね、取り組んでいきたいなと思っております。」

今月9日、被爆体験者救済の要望に対し「早急に合理的に解決できるよう指示した」と発言した岸田総理。要望した被爆者は任期中の解決を求めています。

(長崎原爆被災者協議会 田中重光 会長)

「被爆体験者は政治に翻弄をされてきてる。握手を首相がしに来た時に、あなたの首相の間に解決をしてくださいと言ったわけです。あともう1か月もない訳ですからね。それまでに解決できるかどうか。置き土産として、広島並みに救済するということを発言すればいいですけど。その他の発言では被爆体験者は救われない。」

被爆体験者訴訟の長崎地裁判決は来月9日。それまでに岸田総理が政治的解決に踏み出せるのか、任期中の動向が注目されます。