去年、長崎県松浦市で起きたコンビニ強盗事件の裁判で、被告の男は29日、行われた被告人質問で「コンビニでのアルバイト経験から店の売上金が夜間にバックヤードに集められることを知っていた」などと供述しました。

強盗殺人未遂などの罪に問われているのは住所不定・無職の川端健太郎被告、30歳です。

起訴状などによりますと、川端被告は去年6月、松浦市御厨町のコンビニエンスストアに押し入り、男性店員と男性客をバールなどで複数回なぐり重傷を負わせたうえ、店の売上金などあわせて6万円あまりを奪ったとされています。
29日、行われた被告人質問で川端被告は「コンビニでのバイト経験から、店の売上金が夜間にバックヤードに集められることや店員が少ないことを知っていた」「家からドライバーを凶器として持ってきたもののこれで脅せるかと不安になり近くの作業場にあったバールを持ち出した」と供述しました。
また被告人質問の中で検察は被告のスマートフォンのSNS記録などを示し、2022年に友人とLINEで「強盗しようや」とやり取りをし、さらに2023年には、仕事の関係者に対して「金を貸して貰えないならもうコンビニ強盗するしかない」など話していたなど「計画性があった」と指摘しましたが、川端被告は「SNSでのやりとりは記憶がない」強盗をほのめかしたことについては「そう言えば金を貸して貰えると思った」と答えました。
28日に行われた初公判で、検察は「被告には消費者金融などからの借金があり、事件前日にもらった給料もパチンコなどでその日のうちに使い果たした」として金に困っていたと指摘しています。

裁判は30日、被害者の意見陳述などが行われ、結審する予定です。