物価高騰が続いていますが、畜産県の宮崎では飼料などの価格高騰が農家に大きな影響を与えています。
こうした中、いま、注目されているのが放牧です。メリットが多いとされる放牧に16年前から取り組む日之影町の繁殖牛農家を取材しました。
標高230メートルにある日之影町の中尾集落
「開けるぞ」
(牛が牛舎から出て歩く)

今では、3戸だけが残る集落の道を毎朝、牛たちが並んで歩きます。時折、道端の草をはみながら向かうのはおよそ100メートル離れた牧草地。
牛たちは、日中を牧草地で過ごし夕方にはまた、牛舎に戻ります。
牛を飼育しているのは、和牛繁殖農家の岩田篤徳さんと妻の照代さんです。

(岩田篤徳さん)「今の時期はもう枯草でもう枯草も食ってしまってほとんど食い物がなくなるからあんなして山に上がってほら、緑を求めてやっぱり栄養を考えてるんでしょうね緑の葉っぱを木の葉っぱを食ってます」

獣医師免許を持つ岩田さんが、放牧を始めたのはおよそ16年前。
自宅前の小さな運動場でリラックスした牛の姿を見たことがきっかけだったといいます。
(岩田篤徳さん)「幸せそうというかのんびりして、これはこの飼い方の方がいいんじゃないかなと」
岩田さんは、自宅近くの山を重機で切り開きおよそ9.7ヘクタールの牧草地を整備。