自転車での交通事故で娘を亡くした遺族の男性が宮崎市の高校で講演しました。
男性は、生徒たちに自転車のヘルメット着用の重要性を呼びかけました。

(浜崎満治さん)
「私は、絶望的な悲しみ以外、何も感じられませんでした」

宮崎市の宮崎大宮高校の生徒と保護者およそ800人を前に講演したのは、大分県に住む浜崎満治さんです。

浜崎さんは、2007年、高校1年生の長女を交通事故で亡くしました。

浜崎さんは、生徒たちに長女が自転車で帰宅途中にトラックにはねられた際、ヘルメットを着用していなかったことを話し、努力義務化されたヘルメット着用の重要性を呼びかけました。

(浜崎満治さん)
「あの時が今だったら、娘もヘルメットをかぶっているんだろうなと思う。いくら気をつけていても(交通事故の)被害者になることはあります。でも、交通安全に努力するこれはできると思う」

(生徒)
「交通事故がいつ起こるか分からないということを改めて認識することができた」
「まずは自分たちの高校から(ヘルメットの)所持率を高められるようにしていきたいと思った」

県警察本部によりますと、去年7月時点で、県内の自転車のヘルメット着用率は8.1%と、九州では最下位となっています。

宮崎大宮高校では、生徒のヘルメット着用率を向上させるため、学校内での啓発活動に力を入れていきたいとしています。