インバウンドの復活への動きです。
宮崎県は、宮崎と台湾を結ぶ定期便が今年11月下旬から就航する見込みだと県議会で明らかにしました。
台湾との定期便は4年9か月ぶりの復活となります。

これは、11日の県議会代表質問で河野知事が明らかにしたものです。

(宮崎県 河野俊嗣知事)
「台湾の航空会社であるタイガーエアと11月下旬から週1便の定期便の就航に向けた最終の調整を行う段階に至っていて、近日中には正式に決定されるものと…」

台湾に本社を置くチャイナエアラインは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い2020年2月から宮崎と台湾を結ぶ直行便の運航を停止しています。

県によりますと、今回、定期便を就航するのは「チャイナエアライン」の子会社「タイガーエア台湾」で、今年11月下旬から週に1回、「宮崎-台北」の定期便を往復運航する予定となっています。

台湾との定期便が復活するのは4年9か月ぶりです。

今回の定期便就航には世界的な半導体メーカー、TSMCの熊本県進出が背景にあるとされ、九州南部の台北線はコロナ禍前と比べ、7便から14便に倍増しています。

「宮崎-台北」の定期便の具体的な就航開始日は未定となっていて、今後、「タイガーエア台湾」から正式な発表がある見込みです。

また、宮崎と韓国・ソウルの定期便を運航するアシアナ航空は、来月下旬から週5往復に増便するほか、今年12月から来年3月までは毎日往復で運航すると発表しています。

(ゴルフを楽しむ韓国人)「楽しいです」

ゴルフ場と宿泊施設を備える宮崎市佐土原町の「愛和宮崎リゾート」。

利用者の多くが韓国からの観光客のため、ソウル便の増便により宿泊者の9割以上が韓国からのインバウンド客になると見込んでいます。

そのため、愛和リゾートでは韓国語に対応できるスタッフを増やすほか、雨の日でもゴルフを楽しんでもらおうと、スクリーンゴルフを導入することにしています。

(愛和宮崎リゾート 小山田晶道総務部長)
「空の便については、回数が増えれば、当然、宿泊のゲストさんにとってはすごく利便性が高くなってくると思うので、来ていただいて、喜んでいただけるような体制づくりを目指してがんばっていこうと思っている」

観光庁によりますと、県内の外国人のべ宿泊者数は、コロナ前の2019年は32万6200人余りでしたが、去年はその3分の1程度にとどまり、回復率は全国ワースト1位のマイナス64.3%でした。

こうした中、発表された国際定期便の増便や就航。
インバウンド回復の起爆剤になるのか、注目されます。

(宮崎県 河野俊嗣知事)
「ソウル便の増便、そして、台北線が実現すれば、それを弾みとして更なるインバウンドの誘致、スポーツを含めて色々な取り組みえを更に進めているので、それによる経済効果を狙っていきたいと考えている」