金沢中央高校で学び不登校を克服した生徒7人に話を聞きました。
7人はそれぞれ中学校で不登校を経験しています。


生徒Aさん(生徒会長)・3年:「中学の頃はもうほとんど学校に行けてなかった」
生徒Bさん(バドミントン部・生徒会)・3年:「小学校5年生ぐらいから学校に行けてなくて・・・。今は友だちもいっぱいできて部活も楽しくて・・・」
生徒Cさん・4年:「やはりみんな同じ思いでこの中央高校を選んだ人がたくさんいると思うと、勇気づけられるというか頑張って私も行ってみようと・・・」
生徒Dさん(前・生徒会長)・3年:「行事とかをやっていくうちに友だちができて、だんだんそれが楽しくなって学校に行くのが好きになった」
生徒Eさん(生徒会副会長)・3年:「中学3年はずっと行ってなかった。今はほとんど休んでいない。先生方の影響も大きいかもしれない。先生方に頼られたりとか友だちとかにも頼られたのがでかいかなと・・・」
生徒Fさん(音楽部)・3年:「入学して数ヶ月で行かなくなっちゃって、中学は・・・。人間関係とかでごたごたになっちゃって。今はめちゃめちゃ変わった。180度がらっと。音楽部という軽音部みたいな場所で頑張っている。今年の文化祭はがっつり「WANIMA」さんの曲で大トリをやらせてもらった」

松村記者:「皆さんの進路や将来の夢は?

生徒Gさん・3年:「北陸新幹線の清掃の仕事に就かせてもらって。乗り物が好きで、本当に自分にとっては最高の所に就けました」
生徒Cさん:「製造の会社の・・・、化粧品関係」
生徒Dさん:「大学を今から受験。すごく緊張しているけど・・・」
生徒Fさん:「音楽に関係している仕事に就けたらすごく楽しくできるかなって思っている」
生徒Aさん:「介護福祉の方に進みたいなと思っていて・・・」
生徒Eさん:「自転車のメカニックの資格をちょっと取りたいなと思って」
生徒Bさん:「とりあえず・・・、大学に行きたいかな。もうちょっと勉強して・・・」

松村記者:「(不登校の経験のように)同じような思いをしていて、なかなか学校に行けなかったりする子たちにもし何か言ってあげられることがあったら・・・」

生徒Aさん(生徒会長)・3年:「今、中学生で学校に行けてなかったり、行くのがつらかったりする子がいると思うたくさん・・・。まだ進路が決まっていなくて行きたいところもないんだったら、ぜひこの学校に一度来てみてほしい。僕もそうだがこの学校に来て、たぶん立ち直れる子もいっぱいいると思うので、見に来てほしいと思っている」

金沢中央高校 中野 校長:「つまづきを克服した生徒というのは私は強さがあると・・・。つまづきも無く順調でという生徒は、ひょっとしてどこかで大きくつまづく可能性がある。でも私たちは乗り越えてきたというような、そんな自信というのは将来絶対に役に立つ。自信持っていこうという形でメッセージを出しているつもり・・・」

インタビュー終了後の生徒たち

インタビューにこたえてくれた生徒たちは明るく誠実に思いを語ってくれました。

自由な校風の中で自分で考え、それぞれのペースで学校生活を少しづつ取り戻し、将来についても希望を持つ姿に接してとても応援したい気持ちになりました。
生徒の声で印象的だったのは「先生に頼られたから」「友だちに頼られたから」
学校に通い続けることができたという言葉です。私たち大人もそうですが周囲から頼られると自分が認められた気がしますが、ここに何か学校生活を続けるためのヒントがあるように感じました。

一方で課題もあります。新入生で前期(4月から9月)出席日数の半数以上欠席している生徒も全体の約16パーセント、19人いるということで、中野校長は今後はこの19人に目を向けていかなければならないと語っていました。

中野校長は、周囲が無理やり学校に行かせることは逆効果で、時間はかかるが本人の気持ちを最優先させることが最も大切だと指摘していました。
(MRO 報道部 松村 玲郎)