石川県金沢市の金石地区にある築100年の町家が8月、新たなコミュニティの場に生まれ変わりました。子どもたちが地域の人や様々なキャリアのある魅力的な大人たちと交流し、共に学ぶ場所として開設された金石町家(かないわまちや)。少子高齢化が進む中、地域の衰退に歯止めをかけるための取り組みです。

金沢市の港町 金石の町家がコミュニティの場に

 築100年以上の古民家を改修し、7月からテストオープン中の「金石町家(仮)」。
プロジェクトリーダーの藤森裕さんは学びとまちづくりのコンサルタントです。
藤森裕さん:「町の人と一緒に育てていくという感じの町家にしたいんで、名前もゆくゆく町の人と一緒に決められたらいいと思って」
 金石町家のコンセプトは、幅広い年代の人たちがふらりと立ち寄れる“まちのみんなの居場所“。
そして、“学びのスペース”です。

さまざまな地域コミュニティを生み出す場所に

 取材中に「おすそわけに」と野菜を持ってきた人がいました。
野菜を持参した人は:「すぐ近所に住んでいて。うれしいです。普段と違うようなワークショップが多いく、今後なにやるんだろうとわくわくしてます」
 町家には利用者が使えるシェアキッチンを完備。
こどもたちが棒茶ゼリーを作っていました。

シェアキッチンでは子どもが棒茶ゼリーづくり

別の和室に集まっていたのは、地元住民が中心になって作る「金石手芸部」のメンバー。
手芸部メンバー:「8月の間だけこちらを活動場所にさせて頂いてます。すごく和風で美しくて畳のにおいもよくて、素敵な場所だと思います」
 二階には、コワーキングスペースもあります。
利用者:「仕事がはかどります。充電とか機能も充実してますし、いろんな方と出会えるので刺激になりますし新しいアイデアも浮かびそうだなと思います」

2階はコワーキングスペースも

金石町家プロジェクトの発起人鶴山雄一さん。地元金石で建築業を営んでいます。
鶴山雄一さん:「私の亡くなった祖母の生家と聞いておりまして、金石でもシンボル的な町家だなと昔から思っていました」
 しかし、町家が取り壊されると聞いた鶴山さん。
町家を買い取り、町の活性化につながるものを作ろうと一念発起。「金石町家プロジェクト」をスタートさせました。