ユニクロやGUなどを展開するファーストリテイリングが、今年3月から正社員の大幅な賃上げを発表したニュース。物価高が続く中、こうした動きは今後、石川県内の企業にも広がっていくのでしょうか。

ファーストリテイリングが今年3月から始めるのは、本社や「ユニクロ」などで働く正社員などおよそ8400人を対象にした賃上げ。

年収を最大およそ40%引き上げるため
▼新入社員の初任給…月25万5千円→30万円
▼入社2年目などで就任する新人店長…月29万円→39万円になります。

ファストリ 3月~大幅な賃上げ

大幅な賃上げに 街の人の反応は…

「羨ましい。こういうことしてくれたら仕事に対するモチベーション上がる」
「良いなと思う。普通に今も物価上がっているし、これくらい賃上げしてくれないと。してくれたら我々生活楽になる」
「すごいと思う。別世界の話」
「インフレが進まないと。日本の経済は取り残されるばかりなので」

街の人の反応は


一方で、大企業のこうした動きが、中小企業にも波及してほしいという要望の声も聞かれます。

「大手じゃなくて中小企業にこそ、賃上げをしてあげたほうが。もっと経済が回ると思う」

石川県内 中小企業の賃金引き上げは…

賃金の5%アップを春闘の方針に掲げる連合石川の福田佳央会長は、中小企業の賃金引き上げについて企業に確かな収益を作る仕組みが必要だと話します。

福田佳央会長


福田会長「私どもは今回5%要求で行こうと思っているが、それに応えられる企業体力というか、収益をきちんと上げてもらわなければというのが、次の課題」

原材料や、輸送費の高騰、そして電力料金の増加。福田会長は、そのコストに見合う十分な価格転嫁が可能となる環境を整えることが今後の課題とし、石川県に対しても、その課題を解決するための支援措置が取れないか、要請をしています。

福田会長
「問題は労働組合のない企業。物価高で苦しんでいるのは、労働組合のある会社だけではない。ほかの会社も経済状況の中で厳しい思いをしているので、そこのみなさんの賃金が上がるように、石川県全体に春闘を波及させるのが連合の任務」

続く厳しい物価上昇。経団連は17日の会見で、春闘に向けた指針について基本給の一律アップも含めた賃上げの前向きな検討を呼びかけます。