金沢市内に今年の夏オープンしたラーメン店には、幼い頃から独学でラーメン作りに励み、念願の出店を果たした若き店主がいます。夢を叶えた19歳の今を追いました。


「お待たせいたしました」

ツルツルとした喉ごしの良い細麺に、香り立つ黄金色のスープ。メニューは「鶏醤油」1本勝負。そんな攻めたラーメン店には連日、多くのサラリーマンや家族連れが詰めかけます。



来店客は…
「すごくおいしい!」「スープが全部飲み干しちゃうくらいあっさりしてる」

今年7月、金沢市進和町にオープンした「ラーメン一統」。威勢の良い掛け声と共に、腕をふるうのは、店主の荒川冴稀亜さん(19)です。



店主・荒川冴稀亜さん(19)
「本当にこれからという感じ。以前、来ていただいた客に、また来ていただいた瞬間がやっぱり嬉しいです」


そんな冴稀亜さんが作る一杯には、こだわりが詰まっています。

「豚の背骨と肩骨、鶏は鶏ガラともみじ(手)の部分が入っている」

スープには丸一日かけて炊き上げた国産の親鶏と豚肉、そこに7種類の醤油をブレンドして、香りや甘みをプラス。金沢の製麺所に特注した麺は、ゆで方も追求します。


「少し長めに茹でて、コシがありつつもなめらかで食感をギリギリ残す」

冴稀亜さんがこの世界に足を踏み入れたのは、高校1年生のとき。当時、16歳ながらラーメン作りに熱中する日々でした。元々好きだったラーメン店巡りや動画配信サイトを参考に、すべて独学で研究。


これまでに作ったレパートリーは、なんと70種類を超えます。