建設費だけで2000万円…“共存のための環境整備”に莫大なコスト

 高額な過料を設定する一方で、姫路市美化業務課によると、この施策の狙いは「2万円を徴収するかどうかより、喫煙者に対して強いメッセージを出すことが目的。喫煙者を排除したいわけではない。吸いたい人は喫煙所へ、と促したい」ということです。

 吸いたい人には適切な場所を提供し、吸わない人との快適な分煙環境をつくる“共存”こそが本来の目的だからです。

 そのため姫路市では、過料引き上げと連動する形で、今年4月にJR姫路駅の北側に公設の喫煙所を新たに設営しました。ルールだけを厳しくして吸う場所をすべて無くしてしまえば、ルール違反者が増えるリスクがあるためです。

 しかし、こうした「共存のための環境整備」には、自治体側に莫大なコストという重い負担がのしかかります。

 姫路市が今回設置したタイプの公設喫煙所は、建設費だけで約2000万円が投入されています。さらに、日々の掃除やメンテナンスといった維持管理のために、今後は年間約300万円の費用がかかる試算です。

 同様の動きは大阪市でもみられます。大阪市では過料こそ1000円に据え置かれているものの、現在は全域で路上喫煙が禁止されており、その代わりに街中に186か所以上もの喫煙所を整備しています。

 大阪市の場合、これらの建設や維持、清掃員の人件費などを含めた今年度の路上喫煙対策の予算21億円が計上されています。

 自治体にとって、喫煙所の確保と維持は非常に労力とコストがかかることとなります。