高校生に地元食材の魅力や料理の奥深さを知ってもらおうと、21日、高知県須崎市で一流シェフが講師を務めるワークショップが行われました。

この「巨匠が教える美食学スクール」は、須崎市の地域活性化を目指す「須崎市海のまちプロジェクト」などが開きました。一流シェフも認める地元食材のおいしさを高校生に知ってもらおうという初めての取り組みです。講師はイタリアの本場で修行を重ね、東京・南青山の「リストランテアクアパッツァ」でオーナーシェフを務める日高良実シェフです。

生徒たちが調理に挑戦するのは須崎市野見(のみ)地域の真鯛を使ったアクアパッツァ。まずは日高シェフのお手本です。真鯛から取っただし汁にアサリのだし汁やトマトなどを足していくとどんどんうま味が出てきます。

(生徒)
「すご!」
「塩味加減がよくなってる」

(日高シェフ)
「料理って面白いよ。いろいろな食材を少し加熱したり調理をしたりするということで、素材の味が引き出てくる、それが料理」

日高シェフからコツを伝授された生徒たち。早速チャレンジです。生徒たちは味見をしながら微調整を重ね、おいしい一品を目指します。

そして最後にパセリをのせると…彩り豊かなアクアパッツァの完成です!

試食をした生徒たちは地元食材のおいしさに改めて気づいたようです。

(生徒)
「漁港が近いので鮮度のいい魚とかが手に入って、(須崎市の)魚料理はとってもおいしいんだなと思った」

(参加した留学生)
「とてもおいしいし、面白い」

イタリア料理を食べる機会が少ないというこちらの生徒もあまりのおいしさに笑顔で完食です!

(生徒)
「鯛は白身魚じゃないですか、だから淡泊な味なんですけどアサリとかのおかげでおいしくて、もうたまらなくてずっと食べてしまいますね」

アクアパッツァの次は県産のパプリカや玉ねぎ、地元企業のツナ缶を使ったパスタ、クリームソースペンネ作りにもチャレンジ。ペンネは硬めにゆで上げることで、野菜から出るうまみの成分が浸み込みやすくなります。

一流シェフの指導を受けて作ったこちらの料理も絶品だったようです。

(生徒)
「最高です」
「普段こんな風に作って食べたことなくて、もっと地元のことをよく知れたと思う」

(リストランテアクアパッツァ 日高良実 オーナーシェフ)
「須崎市の方々みんないわく食材がいいから手をかけない。ちょっとした工夫で焼いたり煮たりするだけで素材のうまさが倍以上に出てくる。作る喜び、そして人に食べてもらえるその時の感想、それを覚えてもらったら」

須崎市は「これからも様々な世代の人に地元食材の魅力や楽しみ方を広めていきたい」と話していました。