来月開催されるレスリングの世界選手権への出場を決めている高知南高校出身の櫻井つぐみ選手。この世界選手権で3位以内に入るとパリオリンピック代表に内定するという大事な大会を前に高知市で壮行会が行われました。元々所属していたクラブチームからの思いのこもったサプライズの数々に櫻井選手の目からは涙があふれました。

今年7月に行われた世界選手権代表を決めるレスリングのプレーオフ女子57キロ級で、土壇場で逆転勝利し代表の座を勝ち取った櫻井つぐみ選手。おととい高知市の高知東高校のレスリング場を訪れ、本格的な練習をする姿が見られました。

8月26日から29日までの4日間は全日本学生選手権が開催されていて、練習する場所や相手がおらず、世界選手権に向けた練習をするため高知に帰って来たということです。自分の強みは最後まで攻め続けられるところや攻め方がワンパターンではなく様々な技を駆使し、組手で圧をかけて攻めることができるところだと話す櫻井選手。

練習ではタックルが入った後や防御をした後、ポイントを取るためにどのような体の使い方をすべきかしっかりと確認していました。

練習終了後櫻井選手が練習場を出るとバタバタと動き出す高知レスリング協会のスタッフや高知レスリングクラブに所属する子どもたちや保護者。来月行われる世界選手権に向けた桜井選手の壮行会の準備です。櫻井選手は世界選手権で3位以内に入ると来年のパリオリンピックへの切符を手にすることができます。会場の飾りや集まったメッセージの数々は櫻井選手へのサプライズ。その中には「パリオリンピック出場」の文字が多く見られました。

会では櫻井選手にオリンピック出場を後押ししようと寄せ書きでいっぱいの応援旗や今回特別に制作した応援タオルが手渡されました。さらには、応援動画も上映され手作り感いっぱいの壮行会は櫻井選手への思いがあふれるあたたかいものでした。

「(櫻井選手は)幼い頃より同じ高知クラブでレスリングを習ってきた身近な先輩という存在でした。そんなつぐみさんが今回オリンピックをかけた世界選手権に出場するということは私たち後輩にとってオリンピックを決して夢ではないと感じさせてくれると同時に多くの人に勇気を与えてくれています」

みんなの思いが伝わり目から涙があふれだした櫻井選手。地元の応援を胸にパリオリンピック出場を目指します。

(櫻井つぐみ選手)
「ほんとにいろんな人の支えがなければここまで来ることはできなかったと思うのでほんとにたくさんの人に応援してもらってるなって感じてまたがんばろうって思えるようになりました。セルビア(世界選手権)に行っても自分の練習通りを出して自分の練習通り(の力)を出せば優勝もできると思うのではじめから『優勝、優勝』ってわけではなく、自分のいつも通りを出して優勝しようという気持ちでがんばりたい」

世界選手権は来月19日と20日の2日間セルビアで開かれこの大会で3位以内に入ると来年行われるパリオリンピック代表に内定します。