食や人材など地域で眠っている原石を発信しようと開かれている「にっぽんの宝物」世界大会が23日から、シンガポールで始まります。その大会に高知県南国市の菓子メーカーが挑みます。「チョコレート業界に革新を起こそう」と画期的な新技術で開発した新商品です。

こちらが、新商品の生チョコとブリュレです。手がけたのは、南国市の菓子メーカー「スウィーツ」。香り高い風味が楽しめるという自信作です。味の決め手となるのがチョコの原料、カカオですが、画期的な新技術の導入によって劇的に、進化したといいます。その技術とは…京都のクラフトチョコメーカーが開発した「カカオグラインダー」です。

カカオを加工するには、通常、10時間以上かかりますが、これを使うとわずか1分でペースト状に加工することができ、カカオ本来の香りを最大限に引き出します。「スウィーツ」の春田社長は、この機器を借り受け、去年の春から、新商品の試作を繰り返してきました。

(スウィーツ 春田聖史 社長)
「お菓子屋さんがチョコレートのケーキを作るときにチョコレートを仕入れて作っていた。カカオからチョコレートを作るという変革は、お菓子屋としては革命的。しかも挽きたてだから香りが抜群に違う。おいしい素材は鮮度。カカオはフルーツなのでなるべく短い時間でなめらかにすることで、フレッシュさを閉じ込めることができる」

この新商品は、今年地域の宝を発掘する「にっぽんの宝物」全国大会で準グランプリを受賞。次のステージ、世界大会に「世界を変えるカカオ」として挑みます。

(スウィーツ 春田聖史 社長)
「おいしいお菓子を作ることによって品質の高いカカオがいい価格で取り引きされる。それによってインドネシアなどのカカオの生産者が豊かになる。そこにつなげるためには良い商品を作って良い賞もとって高い評価を得るのが大事ぜひ(グランプリを)とりたいですね」

コロナの影響で4年ぶりとなるにっぽんの宝物世界大会は、23日からシンガポールで開かれ、春田社長は、西山金時を使ったロールケーキでも頂点を狙うということです。