「ゴミに埋もれていた」という母の遺体…

 母の死後、遺体はそのまま放置され、その年の夏前にはミイラ化し、その後は完全に白骨化。事件が発覚した際、母の遺体は「ゴミに埋もれていた(検察)」といいます。

 こうした中、近所の人に母のことを聞かれると、男は「元気にしている」などと答えていました。

――弁護人「母の遺体がそのような状態でずっと家にあったことについて、何か思うことはなかったのですか?」

「死体と言えば死体ですけど…“母”なので、僕にとっては…。罪悪感、と言うか、弔ってあげられないので…見ないようにしていました。」

(検察側の質問)
――検察官「ゴミの中に骨が埋もれていた、という状況を何とも思わなかったのですか?」

「何も思わなかったということはないです。弔ってあげられないから『申し訳ないな』と…。『いつかはバレるな』と思っていて、『バレなきゃいいな』とは思いませんでした」

 母の遺体と“1つ屋根の下”の生活。2022年12月に「母の姿が見えない」と警察に届け出があり、事件が発覚するまで、3年11か月にわたって続きました。