オウム真理教の松本智津夫・元死刑囚の遺骨と遺髪の引き渡しをめぐる裁判の控訴審で、東京高裁はさきほど、国側の控訴を棄却し、国に対し、次女に引き渡すよう命じる判決を言い渡しました。

2018年に死刑が執行された麻原彰晃、本名・松本智津夫元死刑囚の遺骨と遺髪をめぐっては、次女が国に引き渡しを求める訴えを起こしています。

1審の東京地裁は、次女に引き渡すよう国に命じていて、国側が控訴していました。

控訴審で国側は、オウムの信者らにとって遺骨の所在地が「聖地化」したり、後継団体の活動が活発化したりする可能性を指摘した一方、次女側は「教団側に遺骨を渡すことはない」と主張していました。

東京高裁はきょう(5日)の判決で、「オウム真理教やその後継団体の危険性は失われていない」とし、「遺骨などが外部に流出すれば教団側の強大な求心力の源泉として利用されるなどし、公共の安全や社会の秩序に対し重大な脅威となるおそれがある」と指摘しました。

その一方で、「次女が遺骨などを絶対に教団側に引き渡さない意向を表明している」「保管に関して何か異常があれば直ちに警察などに連絡する意向を明らかにしている」などとして、国側の控訴を棄却し、国に対して、次女に引き渡すよう命じる判決を言い渡しました。