高知県安田町の酒造メーカーがユズ果汁を発酵させる新しい技術を開発し、その果汁を使った新たなお酒を発売しました。

安田町の土佐鶴酒造が今月4日から販売を始めたのが、「発酵ゆずハードセルツァーの素」です。「ハードセルツァー」とはアルコール入りの炭酸飲料で、一般的な酎ハイやサワーに比べ味が強くなく、飲みやすいのが特徴です。今回発売された「発酵ゆずハードセルツァーの素」の1番のポイントは甘味料を使わずにユズ果汁の渋みや苦みを抑えた点です。これを実現するためにはユズの果汁を発酵させることが必要でした。しかし、ユズを含む香り高い柑橘系の果汁は、皮に含まれる油分が原因で発酵が難しいとされています。そこで今回開発されたのがユズ果汁の香りを保つために低い温度で蒸留することで精油と果汁に分離し、果汁を発酵させた後、高い風味を持った精油を戻すという新技術です。

(土佐鶴酒造技術研究室 粂野敦志 室長)
「ふだん市販されているゆずを使ったお酒は甘みのあるお酒なんですが(甘味料を)一切使っていないということでビールのように手軽に飲んでいただけたら」

「発酵ゆずハードセルツァーの素」は今後、土佐鶴酒造のECサイトで販売する予定です。