3月、春のセンバツ高校野球に21世紀枠で甲子園初出場を果たした高知農業高校野球部に、この春、7人の1年生が入部しました。新たなメンバーを迎え、再び、夢の舞台へ。夏の甲子園に向け、次のステージはもう始まっています。
3月21日。一塁側のスタンドが緑一色に染まった甲子園球場に、高知農業の快音が響きました。
「タイムリーヒット、タイムリーヒット、高知農業、甲子園での初めての得点は栗山のタイムリーヒットです」

「初出場」で「初得点」をマーク。試合に敗れはしたものの、夢の甲子園の舞台で選手たちは“新たな歴史”を刻みました。
(杉本仁 主将)
「“野球を楽しむところ”と“最後までやりきる”のは見せられたので、そこは良かったなと思います。こういう舞台に立たせてもらったという感謝の気持ちと、自分が甲子園を楽しめたという喜びがあります」
(下坂充洋 監督)
「やっぱり感謝を込めたうえでのこれからのプレーをしていかなくちゃいけないなと。この1試合で終わりではなく、未来につながるような試合だったらいいなと思います」

夢の舞台からおよそ1か月。学校で練習に励む部員たちの元に向かうと、そこには7人の1年生の姿がありました。この春、新たに1年生7人を迎えた高知農業、部員はマネージャーも合わせると28人になりました。選手が3人しかおらず、連合チームを組んでいた5年前とは、比べ物になりません。この日は内野と外野に分かれてノックの練習。1つのポジションに2・3人がつく、これまでなかった光景も見られました。
(1年生・城東中出身 西村壮志さん)
「ノックの雰囲気やバッティングの雰囲気がみんなでワイワイやっていて、楽しそうだなと思って入りました。(センバツの先輩を見て)1点を必死に取りにいこうとする姿がかっこよかったです。するからには甲子園を目指したいです」

(1年生・高知中出身 木屋航さん)
「先輩たちから学べることを多く学んで、先輩たちの結果を超えられるようなチームを作っていきたいです」
(杉本仁 主将)
「自分たちの代より動きもいいし、声も出るっていうので・・・レギュラーを取られそうなのも何人かいますので、頑張ってもらえたらと思います」
新しいチームになってわずか2週間ほどですが、チームには甲子園を経験したからこその「変化」がありました。ランナーを置いた「実戦練習」が増え、下坂監督が要求するレベルが上がりました。
(下坂充洋 監督)
「単純にエラーやったら悪いけど。送球がそれたとか、捕球をミスしたとか、ファンブルしたとかなら単純に悪いけど、うちが多いエラーは何だと思いますか?『カキーン』でみんなが止まっちゃう。みんなが『あっ』みたいな。その1秒2秒が次のプレーを決めるよね。その1秒2秒で失点になるよね。このエラーがうちはすごく多いです」

甲子園を経験したことで、これまでより一段上の“さらに上のレベル”を、高知農業ナインは求め始めています。
(杉本仁 主将)
「自分たちが甲子園を目指すっていうので、意識レベルを上げる。練習以外のところでの動きを早くしたり、今までよかったプレーの精度を上げて、“本当にそのプレーで優勝できるのか”というのを考えながらプレーしたりしています」
部員たちはさっそく、4月25日に開幕する春の四国大会に臨みますが、その先に見据えるのは「夏の甲子園出場」です。あの舞台に、もう一度、立つために。3か月後に迫った、夏の高知大会制覇に向け、“夢”を新たにした高知農業ナインは、がむしゃらに、突き進みます。













