官製談合防止法違反などの疑いで高知県土佐清水市の市長や市議らが逮捕された事件で高知県警は11日夜、土佐清水市役所を家宅捜索しました。県警は午後4人を送検し、贈収賄も視野に捜査を進める方針です。また、市発注の工事を巡っては過去に議会でも、最低制限価格と落札結果について言及されていました。
(報告:尾﨑大晟)
「現在午後9時半です。家宅捜索が始まってから3時間以上が経ちました。捜査員が土佐清水市役所から出てきました。市長、そして市議の逮捕を受け行われました土佐清水市役所での家宅捜索。始まってから3時間以上が経ちました午後9時30分県警の捜査員たちが庁舎から出てきました」
11日逮捕された土佐清水市長の程岡庸容疑者(66)と土佐清水市議会議員の永野裕夫容疑者(67)ら4人は、2025年5月、土佐清水市発注の施設改修工事の指名競争入札で、最低制限価格を漏洩し、それに近い金額で業者に入札、落札させた疑いが持たれています。家宅捜索は、11日午後6時すぎから3時間以上行われました。県警は入札に関する資料や市長が使っていたタブレット、パソコンのデータなどを押収したとみられます。
ところで、市が発注した工事の入札を巡っては2025年9月の議会でも質問が行われていました。ある市議が、過去の入札で4回連続同じ業者が最低制限価格と同じ価格で落札していたことに言及。この際、程岡市長は「万が一にも不正が生じることは許されない。今後も公平公正な入札の執行に努める」と答弁していました。

県警は4人の認否や漏洩の手法を明らかにしていません。12日の午後、4人を送検することにしていて何かしらの見返りがあった贈収賄容疑での立件も視野に、事件の全容解明を進める方針です。










