2025年の被害額が4億3000万円を超えている特殊詐欺。高知県東部と西部の警察署がそれぞれの地元の有名商品とコラボして被害防止を呼びかけました。

15日は年金支給日。安芸警察署の警察官が安芸市の銀行を訪れた人に特殊詐欺の被害防止などを呼びかけるため配っていたのは…

県警と馬路村農協がコラボし、ラベルに「ウマい話にご用心」と書かれた「ごっくん馬路村」です。安芸警察署管内の馬路村で製造され、全国的な知名度がある「ごっくん」の人気は「地元」でもバッチリのようで、配り始めから30分ほどで用意したおよそ50本がなくなりました。安芸警察署管内での2025年の特殊詐欺の被害の発生件数は2件ですが、被害額は2024年のおよそ7倍です。

(年金受給者)
「やっぱりうれしいです。帰って冷やさんとそのまま座っていただきます」

(安芸警察署 刑事生活安全課 徳久亮介 課長)
「特殊詐欺が県内・全国的にとても増えている状況です。高齢者の集まる会合であったり様々な人の集まる場所で、積極的に広報活動を実施していきます」

一方、西部の中村警察署がコラボしたのは「土佐銘菓 泰作さん」四万十市の「藤家」が手がけるお菓子で、羊羹をクッキーではさんでいます。

コラボの「泰作さん」には、「+の電話番号には出られんで」、「その話、ほんまかえ」、「ざまに相談しちょかないかんで」と詐欺の「たいさく3箇条」が書かれています。この日は大勢の買い物客が訪れる「フジグラン四万十」で配られました。

中村警察署管内でも特殊詐欺の被害は2024年の倍に増えています。

(訪れた人)
「お菓子に3箇条という形でつけるのは、すごく斬新だなと思いますね。親しみがあるものにこうやってやってくれると、すごくわかりやすいんじゃないかなと思いますね」

(中村警察署 刑事生活安全課 本田将夫 課長)
「詐欺電話がかかってくれば、まず電話に出ないということを徹底してもらいたいと思います。出たとしても、うのみにしないということと、出た場合は家族や警察などへ相談していただけたらと思います」

コラボパッケージの泰作さんは20日、サニーマート四万十店でも配られる予定です。