先日、香美市に住む小学3年生が珍しいバッタを発見しました。見つかったバッタは、なんと全身真っ黒です。

黒いバッタ 小松椋平くん提供 8月15日撮影

こちらが視聴者からテレビ高知に届いたバッタの写真です。バッタといえば普通は緑色や茶色をイメージするかと思いますが、なんと全身真っ黒です。

黒いバッタを見つけたのは、香美市に住む小松さん家族の長男、小学3年生の椋平(りょうへい)くんです。8月14日に、香美市物部町(ものべちょう)の大栃(おおどち)公園で、黒いバッタを初めて見つけました。捕まえた当初は活発に動いていましたが、少しずつ弱り、けさ、死んでしまったということです。

そして、きょう同じ大栃公園で、椋平くんが2匹目の黒いバッタを発見。
公園内の奥物部湖(おくものべこ)のほとりで動き回っていたところを捕まえたといいます。

バッタの全長は、およそ3センチです。

小松さん家族も初めて見たというこの黒いバッタ、なんという種類のバッタなのでしょうか。高知昆虫研究会の別府隆守(べふ・たかもり)さんに写真を見てもらいました。

▼高知昆虫研究会 別府隆守さん
「トノサマバッタの黒化型かクルマバッタの黒化型かのどちらかだと思いますけど、これだけだと判断しにくいけど、まずトノサマバッタの幼虫で間違いないと思います」

別府さんによりますと、トノサマバッタとクルマバッタは頭の丸みと背中のカーブが特徴的だそうで、見た目だけでの判断は難しいといいます。

しかし、トノサマバッタとクルマバッタが国内で生息している割合は9:1でトノサマバッタの方が多いことから、今回のバッタはトノサマバッタの確率のほうが高いということです。

「黒い」トノサマバッタは、どれくらい珍しいのでしょうか。

▼高知昆虫研究会 別府隆守さん
Q.黒いバッタは珍しい?
「パーセントで言うたら1000分の1以下でしょうね。1000匹とって出るか出んか。ただおる場所に行ったらもうちょっと(出会える確率が)上がると思うんですけど」

また別府さんは黒くなった原因は育った環境やストレスなどが考えられると話していました。特に活動範囲が狭い場所で育てると体の色味に変化が出る可能性があると話し、ストレスがかかって成長にも影響が出てしまうことがあるということです。

高知昆虫研究会にも明確な報告例はないという黒いバッタ。一方で椋平くんは短い期間に2匹も捕まえました。みなさんの住んでいる地域でも意外とすぐに見つかるかもしれません。