レスリングの全日本選抜選手権は22日、男子フリースタイル65キロ級の決勝で、高知市出身の清岡幸大郎選手(カクシングループ)が勝利して初優勝を飾り、その後のプレーオフも制して初の世界選手権代表に内定しました。

2024年のパリ五輪、この階級で金メダルを獲得した清岡幸大郎選手は、今大会が個人の復帰戦です。清岡選手は21日の初戦で勝利すると、準決勝では同じ高知南高校・日本体育大学出身の西内悠人選手との"同郷対決"を制し、22日の決勝に進出していました。

迎えた決勝、相手は日本体育大学の後輩・田南部魁星選手(ミキハウス)です。清岡選手は、第1ピリオド開始1分過ぎに相手に2ポイントを先制されますが、2分過ぎに相手のバックを取って追いつくと、そのままアンクルを決め4-2と逆転します。

第2ピリオド、清岡選手は思うような攻撃ができず“我慢”の展開となり、残り40秒となったところで相手に1ポイントを追加されて4-3と追い上げられます。しかし清岡選手はなんとか逃げ切り、この大会で初優勝を飾りました。

その後に行われた、世界選手権代表の座を懸けた「プレーオフ」でも、決勝で戦ったばかりの田南部魁星選手と対戦。第1ピリオド、清岡選手は1ポイントずつを取って3-0とリードしますが、第2ピリオド開始1分過ぎ、タックルを仕掛けた清岡選手が返され、3-2と追い上げられます。

しかし清岡選手は、相手を持ち上げて立ち上がると、場外へ投げ出す豪快な技を見せ、4ポイントを追加して7-2とリードします。

その後も終盤にかけてポイントを重ねた清岡選手は、残り40秒となったところでテクニカルスペリオリティ勝ち(13-2)を収め、初の世界選手権代表に内定しました。

“ダークホース”として金メダルを獲得した去年のパリ五輪とは違い、五輪王者として“真の世界一”を目指す清岡選手の世界選手権は、9月にクロアチアのザグレブで行われます。