“裁判所は紙だらけ”もう古いかも?
(山地所長)
「はい。おっしゃる通り裁判所におきましては今、IT化あるいはデジタル化ということが非常に大きなテーマとなっております。民事・刑事のみならず、家裁の事件も含めて、簡易裁判所の事件も含めて、IT化が進んでおりまして、県内でもそれに向けた対応を裁判所としても全力で取り組んでいるというところです。少し詳しく述べていきますと、まずデジタル化の動き自体は、先ほども申し上げた通り、全ての裁判手続きで、順序はいろいろあるんですけれども進んでいく予定です。それを支えていく情報通信のインフラの整備も進めているところです」

「こういったIT化、デジタル化の目的としましては、やはり利用者である国民の皆様の利便性を向上させて、裁判所の紛争解決機能を強化するということで、よりよい司法サービスを実現するというところにあるのではないかと考えています。第一弾として民事訴訟の分野で来年5月には、いわゆるフェーズⅢという形でデジタル化が完全に施行されるということになります。これについては新しい試みでもありますので、利用者に対する周知も含めて、できる限りそういったシステムの習熟・定着に向けた準備を行っているところです。その際には、松山、愛媛県内におきましても弁護士会とか司法書士会などの関係機関とも意見交換を進めております。そういったことを通じてできる限り円滑に、民事訴訟のデジタル化、フェーズⅢの実現ができるようにと考えております」
「また刑事事件、刑事関係につきましても本年5月に刑事訴訟法等の改正がされたところです。現在は施行に向けた準備を行っているところですけれども、ここでも民事訴訟手続きで培ったノウハウを生かしながら、システムの導入であるとか、運用面の検討については、こちらも県内の関係機関と十分に意見交換をしながら、十分な体制環境整備に努めてまいりたいと考えております。その他の、家事関係、少年関係についても同様な枠組みで準備をして、県内の関係機関と連携しながら、進めてまいりたいと考えています」
(幹事社記者)
「裁判員裁判制度の実施状況ですとか、課題などに対するお考えがあればお聞かせください」








