介護疲れの同意殺人…時には被疑者とともに泣くのが検察官

(伊藤検事正)
「被害者と共に泣いた事件っていうのは、被害者がいて、遺族を含めての被害者側っていうのだと、殺人もうそうだし、性犯罪もそうだし、大体そういうは同情することで泣く。被疑者と泣くっていうのは、例えば強盗殺人だとか、そこに至る経緯というのが大体あって、聞いていけばいくほど同情して、人として底に落ちていったことに同情することもあるし、介護疲れの同意殺人とか、ああいうのも調べをしましたけど、あれは大体一緒に泣きますよね。ずっと50年近く一生懸命介護して、誰にも頼らずに、一生懸命やったんだけど、最後の最後に被害者のほうから「お父さん殺して」というような感じになって、しばらくは拒否しているんだけど、最後の最後に一緒に死ぬという風になって、一人だけ生き残っちゃうパターン、時には被疑者とともに泣くというのが検察官かなと」

(記者)
「信頼を得るためには、どのような組織運営が必要だと感じられますか」

(伊藤検事正)
「検事正の組織運営という観点でいうのであれば、それぞれの職員が常に落ち着いて職務を遂行していく、どの分野でもプロとしての意識を持ってそれぞれの職務を粛々と、着実に遂行していく。そういう遂行ができるような組織というか、職場環境、そういったものをしていくのが、私の役割かなと」

(記者)
「特技の、体を鍛えるのがお好きとのことですが、今例えばジムに行ったりとか、そういったことはされていますか」

(伊藤検事正)
「特捜部時代にはジムに行く時間もなかったので、家で筋トレをやるっていう、そういう程度です」