愛媛県今治市の消防で、パワハラ相談員を務めている消防士がパワハラ行為を繰り返していたことなどを受け、市は、相談員の人選や窓口の体制を見直したことを明らかにしました。

野間有造議員
「本来であれば不安の払しょく問題の解決に努めるべき相談員自らがパワハラ行為を行っていた。被害に遭った方にとっては出口をふさがれた状態だったと思う。今後の消防における相談員の人選方法と改善案についての考えをお聞かせください」

今治市の消防では、部下への暴力や暴言に加え、仮眠時間に筋力トレーニングを強要したり、救急用のチューブを鼻から差し込んだりする行為があったとして、消防士2人が停職などの懲戒処分を受けました。

このうち、「お前はバカか」「お前の文章は小学生以下」などと暴言・暴力を繰り返していた50代の消防司令は、パワハラ相談員を務めていました。

今治市徳永繁樹市長
「緊急時に一糸乱れぬ行動が求められる消防組織には確かに上意下達の厳格な職務規定・規律が必要であり、それが上司に意見を言いづらい、言いたいことの言えない組織風土になるのかもしれません。ハラスメントの芽を早期に摘み取り風通しの職場環境づくりに全力で取り組んでまいります」

今治市は消防のパワハラ相談員について、これまで管理職を中心に選んでいましたが、今回の問題を受け、12月1日から30代の男性4人と女性1人を加え、9人体制としたほか、スマートフォンから匿名で相談できる窓口を設けたことを説明しました。

一方、議員からは第三者機関を設置し、実態を把握し再発防止策を検討すべきという意見もあがりました。