急激な少子化の波が地方の大学に押し寄せてきました。現在、四国で唯一の女子大が共学化されることになりました。

松山東雲女子大学は1日、3年後の2028年度から男女共学に移行すると発表しました。

松山東雲女子大学の水代仁学長は、1日午後、会見を開き、2028年度からの共学化を発表しました。

(松山東雲女子大学・水代仁学長)
「地方、小規模、女子大学というキーワードに該当する大学において定員割れが顕著となり、大学運営が厳しくなるといったケースが多く見られます」
「本学は3つのキーワードがすべて当てはまる状況であり、入学者数は改善傾向にあるものの、将来的に不安要素が多いのが現状です」

1886年に四国初の女学校を設立した学校法人・松山東雲学園が運営する松山東雲女子大学。

4年制の女子大は1992年に開学し、学生数はピークだった96年には819人に上っていました。

その後、志願者の減少傾向を受け、学科の改編や定員の削減を進めましたが、このところ、入学者が定員を大幅に割り込む年もあり、在校生は現在、264人となっています。

(松山東雲女子大学・水代仁学長)
「本学におきましても、少子化に対応するためには女子のマーケットだけでは十分ではないというのが真実でございます」

松山東雲女子大学は2028年4月から共学化し、現在ある3つの専攻のうち、「子ども専攻」の定員を20人増やして70人とし、小学校の教員免許が取れる教職課程を設置する予定です。

水代学長は、新たに小学校の教員志望の男子学生を取り込むねらいを明らかにしました。

共学化について在校生は…

(在校生)
「男性も学べるようになるので、男性保育士とかも増えるようになって、社会的にもいいと思うけど、でもやっぱり女子大っていうこの学校だけの良さっていうのもあったので、ちょっとさみしいなっていう部分もあります」

共学化にともない、校名は松山東雲大学(仮称)に変更する予定です。