自分自身が苦しい目に遭わなくて済んだから…
そして、核兵器のない社会の実現などを訴える「日本被団協」の活動に携わるようになったのは、31歳の時、被爆者健康手帳を取得したことがきっかけでした。ただ…

松浦さん
「被爆者の苦痛とか苦悩とか訴えるときに、後ろめたさのようなものがあるんです、私の中に。自分自身が苦しい目に遭わなくて済んだから。だから裏方として、事務的な作業とか会計の仕事とかさせてもらっていましたけど」
転機は、定年を数年後に控えた57歳。県原爆被害者の会の事務局長に選ばれたことでした。
松浦さん
「だんだん先輩方が亡くなり、会を代表するような役割を私が果たさざるを得なくなってきたんです」